室内側壁表面温度が室内の絶対湿度における露点温度より低いか高いかによる。
ではどうやって室内側壁表面温度を計算するかというと

という公式によって算出でき、
あとは室内の絶対湿度がわかれば
湿り空気線図より結露の有無を判定できる。
試験では、
外気温度(To)、室内温度(Ti)、熱貫流抵抗(Rt)、室内側壁の表面熱伝達抵抗(Rsi)
が与えられて、室内側壁表面温度(Tsi)を算出させるような問題が想定でき、
上記の公式に当てはめれば簡単に算出することができるのだけど、
問題は試験の時にその公式を思い出せるかどうか。
自分は公式を単純に覚えるのが苦手なので
どうしてその公式が成り立つのか調べてみた。
そもそも熱貫流抵抗や(表面)熱伝達抵抗とは何かというと
抵抗というくらいだから熱の伝わりにくさを表す数値で
この数値が大きければ熱が伝わりにくく、
小さければ伝わりやすいということが直感的にわかる。
でも単位を見ると具体的にどういう数値なのかわかりずらい。
一方、熱貫流抵抗の逆数は熱貫流率(1/Rt [W/m2・K])、
熱伝達抵抗の逆数は熱伝達率(1/Rsi [W/m2・K])といい
こちらは熱の伝わりやすさを表す数値。
この数値の方が、単位からもどういう数値なのかがよく分かる。
ここで、W=0.860kcal/h(→1時間あたりの熱量)つまり、
温度差が1℃のときに、1時間に壁1m2当たりから逃げていく熱量
を表すのが熱貫流率や熱伝達率という数値。
この熱貫流率や熱伝達率に温度差を乗じれば
1時間あたりに壁1m2当たりから逃げていく熱量を計算できる。
少し話を戻して、
熱貫流・・・室内空気から室外空気まで壁を貫いて熱が移動すること、
表面熱伝達・・・空気から壁面に熱が移動すること
であるので、
室内外の温度差(Ti-To)に、熱感流率(1/Rt)をかけると
室内外の熱の移動量(Qt)が算出でき、
室内温度と室内側壁表面温度の差(Ti-Tsi)に、表面熱伝達率(1/Rsi)をかけると
室内空気から室内側壁表面への熱の移動量(Qsi)が算出できる。
今、同じ部屋の壁の、室内外の話をしているので
室内外に温度差がある場合は、
室内空気から室内壁表面へ逃げた熱が、
そのまま室外空気まで逃げていくと考えることができ、
そうすると必然的にこの熱量は同じ大きさになる。
というわけで、今まで説明してきた内容は
Qt=Qsi・・・①
というものすごく単純な式に集約できる。
あとはこの式を展開してけば、最初の公式が導き出せる。
①より
(Ti-To)/Rt=(Ti-Tsi)/Rsi
Ti-Tsi=(Ti-To)×Rsi/Rt
Tsi=Ti-(Ti-To)×Rsi/Rt
たぶん興味ない人が読んでもちんぷんかんぷんだったと思うけど
自分の中でかなり消化できたのでよしとする。
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