建築士の受験勉強を始めたのは2年前の12月。
建築設備士に合格し、建築の職種への転職が決まってからだった。
それまでは給排水設備の施工業者に勤めていて
大学も建築系の学科では無かったので
建築についての予備知識はほとんど無い状態でのスタートだった。
最初は何から手を付けていいかわからなかったので
とりあえず市販の過去問から始めた。
計画と環境・設備については、
建築設備士とかぶる部分もあったので何とかなりそうな気はしたけれど
結局、法規・構造・施工の知識が全くといっていいほど無かったので
過去問をいくらやっても身につかず、点数もあまり伸びず、
結局去年の学科試験は70点と惨敗だった。
その経験をふまえて、不合格の判定がでた9月頃から
今年の試験対策を始めた。
最初の3ヶ月くらいはとにかく構造をひたすらやった。
計算問題にある程度対応できるよう解きこみ、
構造設計の参考書を読み込んで構造の理解を深めた。
次に法規。
法令集を井上から総合資格のに変えて
付箋の使い方を覚えただけでだいぶスピードアップした。
2ヶ月くらいかけて、過去問を解きながら線引きした。
そして3月頭頃にあった総合資格のオープン模試を受験。
構造と法規の効果が出て90点くらい取れた。
ただ、過去問中心の問題だったため、
ここからさらにレベルアップしなければならず
計画・施工の適当な参考書も見当たらなかった時に
総合資格の独学支援コースを進められた。
学科に合格して製図は総合資格に通うという条件で
実質製図の費用だけで
学校のテキストと問題集、さらに模試と短期講習を受けることができる
という内容だった。
今年なんとしても合格するつもりで
製図は学校に通うつもりだったので
それならばと申し込んだ。
学校の問題集は過去問10年分。
それまでは5年分しかやってなかったので
まずは過去問を一通りやり込んだ。
その状態で模試1、模試2をやってみて
点数は少しずつ伸びて、順調かなと思っていたのだけど
新傾向中心の模試3を受けたところ85点しか取れず
模試4では83点しか取れなかった。
過去問をやり込んだことで
見たことある選択肢はほぼ確実に絞り込めるのだけど
それを捻った選択肢や新傾向の選択肢を絞り切ることができない。
それは1年前の本試験で味わった難しさと全く同じだった。
その事に気づいたのは模試3が終わったとき。
ちょうど過去問が終わったタイミングで、
次からの勉強方法をどうしようかと思っていたときだった。
模試3の回答解説を受けたときに
講師の先生が言っていた言葉がヒントになった。
4択の問題はあくまで実力の確認。
実力を付けるには1問1答とテキスト。
4択の中で答えを探すなら
曖昧な記憶でも答えにたどり着ける。
でも1問1答では、
その選択肢のどこが間違っているから×なんだ
というところまできちんと理解していないと答えられない。
自分にはその力が不足していたのだ。
模試3を終わってからは
一問一答で苦手を探し、
その範囲のテキストをしっかり読み込む
という勉強方法に変えた。
そうすると、きちんと理解していないところが
だんだん明らかになっていった。
全科目を一通り終えたのが模試4の前くらいで
ただ1度やっただけでは身につかなかったせいで
模試4では結果が出なかったのだと思う。
それからの2週間で、一気に苦手なところをつぶしにかかった。
理解していなかったとこはしっかりテキストを読み、
理解してても覚えられていないところは、覚え方を考えて覚え、
そうして本試験を迎え
最終的には103点と、
最後の模試から20点UPを達成することができた。
結果からすると、模試3の前にやってきたことがあったから
最後の追い込みで20点UPできたのだと思うので
模試3前の勉強方法が間違っていたわけでは無かったと思う。
でも、もっと効率のよい勉強はあったとも思う。
たぶん、学校に通えばその辺の効率が全然違ったのだろう。
実際に短期講習とか行った時に感じるものはあった。
そこは独学では一番難しいところだと思う。
ともあれ、なんとか一次を突破できた。
もう二次試験への戦いは始まっている。
設備士の経験があるので、記述はなんとかなると思う。
一番はいかに綺麗に正確に速く図面を書き上げられるか。
手で図面を書いたことのない自分には、
そこが一番の勝負どころだと思う。
他にも色々やらなければならないことはあると思うけれど
一次に比べたら合格率はだいぶ高い。
今度は学校に通うし、条件は同じなので
なんとか一発合格できるよう頑張りたい。